【キャッシュフローツリー】
お金の流れとして損益計算書のように上から下に流れていきます。
総潜在収入(GPI)
-空室損
-未回収損
純賃貸料収入
+雑収入
実効総収入(EGI)
-運営費(Opex)
営業純利益(NOI)
-年間負債支払額(ADS)
税引前キャッシュフロー(BTCF)
上の流れは本当に基本になりますので
これからアパート経営をしたい方は覚えておいて損はないですよ。
例えば2つの物件の売り情報があってどちらも物件価格は5,000万円だとします。
★A物件:大分市内の街中エリアで表面利回り(グロス)8%
★B物件:大学エリアで表面利回り(グロス)16%
この条件の場合、
A物件は5,000万円で表面利回り(グロス)8%なので→GPIは400万円、
B物件も5,000万円で表面利回り(グロス)16%なので→GPIは800万円となり、
この段階ではB物件の方が優秀に見えます。
しかし大事なのはネット利回りでの比較なので、
ここでキャッシュフローツリーを用いて計算してみます。
A物件
GPI=+4,000,000円
各種損=-200,000円(空室損5%・未回収損0%)
各種益=+500,000円(アンテナ・自販機など)
EGI=+4,300,000円
Opex=-520,000円(GPIの13%)
NOI=+3,780,000円
NOI÷5,000万=7.56%
【ネット利回り=7.56%】
B物件
GPI=+8,000,000円
各種損=-3,200,000円(空室損30%・未回収損10%)
各種益=0円
EGI=+4,800,000円
Opex=-1,040,000円(GPIの13%)
NOI=+3,760,000円
NOI÷5,000万=7.52%
【ネット利回り=7.52%】
となり
キャッシュフローツリーを用いてネット利回りを計算するとこのように逆転してしまいます。
表面的な利回りで安易に判断するのはとても危険な判断であり、
正しい不動産投資理論に基づいてネット利回り(NOI利回り)で比較する事がいかに重要であるか分かりますね。